【パチンコ計数管理 基礎編10】出方の予測、シミュレーション(月刊AJ連載10)

パチンコ計数管理
 パチンコ計数管理 シミュレーション

この文章は月刊アミューズメントジャパン誌にて連載されている「基礎から再確認、計数管理」の第10回、2020年3月号に掲載されたものです。
 
改めてウェブ上にアップすることで連載内容のおさらいになるかな、と思いますので、今後も定期的にアミューズメントジャパン誌の連載をアップしてまいります。
 
皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林秀樹です。計数管理に対して苦手意識を持つ方も多いと思います。この連載ではそういった苦手意識を克服していただくために、分かり易くお伝えしています。

第10回の今回は、これまでに学んだことを活用しての遊技機のシミュレーション、つまり「出方の予測の仕方」について確認します。

【シミュレーション関係の記事】
基本シミュレーションの理解を深めたい方はこちら
CR北斗無双(V-ST)シミュレーション構造の解説はこちら
P牙狼(V-ST)シミュレーション構造の解説はこちら
PA大工の源さん(2回ループ)シミュレーション構造の理解はこちら
P源さん韋駄天シミュレーション構造の理解はこちら
計数管理の基本と応用の理解を深めたい方はこちら

■ シミュレーションとは

計画を立ててその計画に沿って営業していくには、遊技機の出方をコントロールしなければなりません。そのためには、「このようなメンテナンスをするとどうなるか」を確認する作業、すなわち遊技機の出方を決定付ける要因の数値を変化させて検証する作業が必要です。この一連の流れを一般に「遊技機運用シミュレーション」といいます。

■ シミュレーションに必要な計数管理項目は5つ

ホールコンピュータにはたくさんの計数管理項目があります。しかし遊技機のシミュレーションに必要な項目はたったの5つ、すなわち、

① アウト100個あたりのスタート回転数 (第3回・8月号)
② ベース (4回・9月号)
③ TS (第3回・8月号)
④ TY (第5回・10月号)
⑤ 客滞率 (第9回・2月号)

以上5つです。では、この5つの項目から実際に割数をシミュレーションしてみます。

■ シミュレーションをする

「遊技機シミュレーション」とは、スタートやベース、出玉の数値を決めることで翌日の割数(出方)がどうなるか、を予測することです。そして、割数は景品割数もしくは機械割数の計算式にある項目がわかれば計算ができます。(第6回・11月号)
ここでは景品割数の計算式から考えてみます。景品割数は「景品玉」と「売上玉」がわかれば求めることができます。

例えば「CRスーパー海物語IN沖縄4」について想定される客滞率が160%のとき、図1のようなメンテナンスとした場合にどうなるかを検証してみます。


まずはBOとB%、その2項目から求められるBサを求めます。

BO=TS÷S×100=319.6÷5.40×100≒5,919(第3回・8月号)
B%=100%-ベース=100%-28.0%=72.0%(第4回・9月号)
Bサ=BO×B%=5,919×72.0%≒4,262(第9回・2月号)

これでシミュレーションの準備が整いました。

① 売上玉を求める
まずは売上玉を求めます。第9回(2月号)より、「売上玉=Bサ÷客滞率×100」で求められます。Bサ=4,262、客滞率=160%なので、

売上玉=Bサ÷客滞率×100
=4,262÷160×100
≒2,664

となります。

② 景品玉を求める
遊技客は大当たりをするとTYとして4,100個の玉を得られます。ところがこの4,100個すべてを景品に交換するわけではありません。なぜなら、客滞率が「160%」だからです(※1)。このことより、景品玉を求めるためには「持玉から減らす玉数(=持玉遊技玉)」を求める必要があります。
この持玉遊技玉は、客滞率から考えることができます。例題の条件では「客滞率=160%」となっています。つまり「売上玉に対する、売上玉と持玉遊技玉をあわせたものの割合が160%である」ということです(※2、第9回・2月号)

客滞率=(売上玉+持玉遊技玉)÷売上玉×100
160=(2,664+持玉遊技玉)÷2,664×100
1.6=(2,664+持玉遊技玉)÷2,664
2,664+持玉遊技玉≒4,262
持玉遊技玉=4,262-2,664

つまり持玉遊技玉は「Bサから売上玉を差し引いたもの」であり、

持玉遊技玉=1,598

「大当たりで得られた4,100個のうち1,598個は次の大当たりまでに消費する」ということなので、
景品玉=TY-持玉遊技玉=4,100-1,598=2,502

となります。

※1・・・客滞率が100%を超えているということは、必ず持玉で遊技する人がいることを示している。(図②)
※2・・・客滞率=Bサ÷売上玉×100=(売上玉+持玉遊技玉)÷売上玉×100


③ 景品割数を求める
①、②より、
景品割数=景品玉÷売上玉×10=2,502÷2,664×10≒9.39割

今回の機械整備の場合はシミュレーションの結果、9.39割となることがわかりました。あとは、例えばスタート回数やTYを変更した場合に、上記計算の数字を変えて行えばよいのです。

■ 客滞率が与える影響

「翌日は休日なのだが、メンテナンスを変更せずに営業した」場合を考えてみましょう。休日は一般的に客滞率が上昇します。ここでは客滞率が180%になるとします。客滞率以外に数値に変更は無いので、Bサまでの条件に変化はありません。

① 売上玉=Bサ÷客滞率×100=4,262÷180×100≒2,368
② 景品玉=TY-持玉遊技玉=TY-(Bサ-売上玉)=4,100-(4,262-2,368)=2,206
③ 景品割数=景品玉÷売上玉×10=2,206÷2,368×10≒9.32割

このようにメンテナンスの数値が一切変わらなくとも、客滞率が変わるだけで割数は変化します。スタート回数やベースなどの数値と割数との関係は必ずしも一定してしない点に注意が必要です。

【今回のポイント】
・シミュレーションに必要な項目は5つだけ
・客滞率の変化だけでも結果が変わる

■ 利益と稼働を両立する考え方

ABCのコンサルティング
 


ビジネス・業界ランキング

【コロナ禍を勝ち抜く】稼働と利益を両立させる思考と行動【相談無料】

・稼働を上げようとすると利益が減る
・利益を上げようとすると稼働が下がる

こう考えていませんか?そんなことは無いです。稼働と利益は両立できます。

必要なのは「論理的な思考」と「マーケティング」。イベントや新台入替には頼らないABCの営業支援はお店の足腰を強くします。

【パチンコ計数管理 基礎編10】出方の予測、シミュレーション(月刊AJ連載10)” に対して5件のコメントがあります。

コメントは受け付けていません。