【パチンコ計数管理 基礎編1】パチンコ計数管理を学ぶ意義と目的(月刊AJ連載1)

パチンコ計数管理
 パチンコ計数管理
この文章は月刊アミューズメントジャパン誌にて連載されている「基礎から再確認、計数管理」の第1回、2019年6月号に掲載されたものです。
 
改めてウェブ上にアップすることで連載内容のおさらいになるかな、と思いますので、今後も定期的にアミューズメントジャパン誌の連載をアップしてまいります。

第1回 「 パチンコ計数管理 の意義と目的とは」

パチンコ計数管理を学ぶ意義と目的
 
皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林秀樹と申します。
 
今月号より「基礎から再確認、計数管理」と題して、パチンコ計数管理の誌上セミナーを連載させていただきます。よろしくお願いいたします。
 
さて、現在は遊技機の射幸性の抑制に向けた取り組みにより旧要件遊技機の撤去が進んでいます。
 
新要件遊技機は特賞1回あたりの獲得玉数が従来の3分の2、最低出玉率(通常時の出玉率)も33%と規定されたことで最大MY(一日における最大の差玉数)が縮小し、射幸性という誘因で遊技客に訴求することが難しくなりました。
 
このような低射幸性時代を迎えるにあたり今後はより一層「勘」や「経験則」に頼らない、論理的な計算を基にした「計数管理」を活用した遊技機管理が必要となります。
 
つまり、遊技機の性能に任せる営業ではなく適正利益を獲得するために「能動的に数値をコントロールした営業」への転換です。
 
そのためにもホールコンピュータのデータを読み解き、活きた経営指標を管理、運営する計数管理のノウハウが必要となります。
 
今回の連載ではパチンコホール経営の原点となる「遊技機の商品力の分析と評価」を適切に行い、台ごとの営業実績を把握し、遊技客に出玉として還元する「計数管理」の基礎から実践活用方法までを誌上で学んでいただきます。
 
「計数管理」という言葉を聞くと、「ややこしい」、「難しそう」、「計算は苦手」と敬遠する方も多いものですが、遊技機の状態を把握し適切に運用していくためには、計数管理の知識はとても重要なのです。
 
1回目の今回は「計数管理の目的と基礎データ」についてお伝えします。この連載で計数管理の基礎を確認し、苦手意識を払拭しましょう。
 

■ パチンコ計数管理 習得の意義と目的


 
-自分は営業センスがある。営業勘とこれまでの経験で店舗管理は大丈夫-。
 
果たしてそうでしょうか。
 
パチンコ店の店舗管理者は、遊技機管理から損益計算など店舗運営に関する全ての面で数字を管理しなければなりません。
 
これらの数字の意味を理解し、組み立てる能力を身に付け、計画的な営業を行うためには「計数管理」を習得する必要があります。
 
近年の業界を取り巻く状況は変化が著しく、勘と経験則に頼った営業は非常に危険です。
 
このように、計数管理を習得することで「勘と経験則での営業」から脱却して、「論理的な営業」を行います。
 
このためには様々なデータを収集し、経営判断を行っていく必要があります。
 
「様々なデータ」は主にホールコンピュータから出力されるデータであり、これを活用して以下に挙げる5つの事柄を管理することが計数管理の目的です。
 
① 適正利益の確保
 
企業として存続するためには利益が必要です。
 
利益は過剰に必要なのではなく適正な額でなければなりません。
 
適正で安定した利益を確保することで継続的な稼働を確保します。
 
② 不正の早期発見
 
パチンコ店の大敵である不正を、データチェック等をしっかりと行うことで早期に発見し、被害を最小限にします。
 
③ 遊技機メンテナンスの精度向上
 
ホールコンピュータで一台一台のデータを確認することで、遊技機メンテナンスの精度を向上させることができます。
 
④ 計画的な出玉配分
 
出玉のセオリーは「放出は集中、回収は分散」です。
 
玉を出すときは集中的に行って出玉を見せ、回収時は分散させて気づきにくくさせるのです。
 
放出と回収を計画的に行うことができれば、遊技客を継続的に集めつつも適正な利益を確保することができます。
 
⑤ 出玉ロスの削減
 
遊技客が気づきにくい部分の出玉を削減することで、利益を増加させることができます。
 

■ 基礎データを理解する


 
データとは「遊技機の状態を示す数値」のことです。
 
本来ならば店舗に設置してある遊技機すべてにおいて店舗管理者が実際に状態を確認することが望ましいのですが、設置台数が多いことや確認すべき事柄も目視だけでは限界があることなど、現実的には不可能です。
 
そこで遊技機から出力される信号を基にして遊技機の状態を判断するためにデータを活用するのです。
 
例えばある機種において稼働が低下したきに、その原因を計数管理の視点から仮説検証ができます。
 
稼働が低下したのは、
 
・利益率が高すぎるのか
・スタート回転数が低すぎるのか
・特賞出玉が少なすぎるのか
 
などの分析を繰り返すことで、機種ごとの戦略の精度も上がります。
 
遊技機及びシマ設備から出力される信号のことを「一次データ」といいます。
 
これは遊技機からホールコンピュータに出力されたそのままのデータのことです。ホールコンピュータに出力される信号は以下の6つです。
 
① アウト信号(シマ設備から出力)
 
遊技客が発射した玉数のことで、盤面上の役モノや入賞口に入賞した玉もすべてアウトとして計数されます。
 
パチンコ台は、ハンドルを回して打ち続けた場合に発射できる玉数(アウト玉)のスピードは遊技客によって差を生じることはなく、アウトは遊技時間に比例して増えていきます。
 
このことからアウトは「稼働」とも呼ばれます。なお6つの信号のうち、このアウト信号はシマ設備であるアウトボックスからの出力です。
 
遊技機が発射できる最大の玉数は遊技機規則において「1分間に100個を超える遊技球を発射できるものでないこと」と定められており、止め打ち等をしない限り遊技客によって変化することはありません。
 
よって1時間フル稼働したとすると最大6,000個のアウト信号が出力されることになります(アウト信号は10個ごとに1回の信号が出力されます。
 
また一部のメーカーではホールコンピュータのデータが10個単位の表示となるものもあります)。
 
② セーフ信号
 
遊技機が払い出した玉数のことで、遊技客が発射した玉が役モノや入賞口に入賞したときに遊技機から払い出される玉数のことです。
 
なお玉貸しボタンを押すと遊技機から貸玉が払い出されますが、これは含みません(後述の「⑥売上玉信号」に分類されます)。
 
③ スタート信号
 
遊技機の液晶表示部、ドット表示部、ドラム式回転体などにある図柄が回転すると信号が出力されます。
 
なお、「スタート」という場合には変動そのもののことを指し、「スタート回転数」といった場合には単位時間あたりの変動回数と意味合いが違うので注意してください。
 
また、現在の遊技機はスタート信号に関して「有効回転数」と「入賞回数」があります。
 
「有効回転数」とは単位時間あたりに図柄が回転した回数であり、「入賞」とは単位時間あたりにスタート入賞口を遊技球が通過した回数です。
 
④ 特賞信号
 
図柄が揃い、アタッカーが開放して大当たり状態にあるときに出力されます。
 
図柄が揃って大当たりしてから大当たりが終了するまで、ホールコンピュータへ信号を送り続けます。
 
⑤ 確率変動(確変)信号、時間短縮(時短)信号
 
確率変動中及び時間短縮中に出力されます。
 
特賞信号同様に、確率変動及び時間短縮が終了するまで信号を送り続けます。
 
⑥ 売上玉信号
 
遊技客が遊技球を借りたときに出力される信号のことです。100円分の貸玉で1回の信号が出力されます。
 
これら6つの信号を組み合わせたり加工したりすることで様々な計数管理項目(=二次データ)が導き出されるのです。次回からはこの「二次データ」について分かり易く解説していきます。
 

■ 利益と稼働を両立する考え方

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