【パチンコ計数管理 基礎編8】誤差玉を理解するには計算式を理解せよ(月刊AJ連載8)

誤差玉
この文章は月刊アミューズメントジャパン誌にて連載されている「基礎から再確認、計数管理」の第8回、2020年1月号に掲載されたものです。
 
改めてウェブ上にアップすることで連載内容のおさらいになるかな、と思いますので、今後も定期的にアミューズメントジャパン誌の連載をアップしてまいります。
 
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皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林秀樹です。計数管理に対して苦手意識を持つ方も多いと思います。この連載ではそういった苦手意識を克服していただくために、分かり易くお伝えしています。
 
第8回の今回は「誤差玉」について確認します。
 

■ 誤差玉とは

 
誤差玉とは、ホールコンピュータのデータ上で「これだけ交換されるはず」と計算された景品になる予定の玉数と、ジェットカウンターで実際に交換されて景品になった玉数とのズレ、差し引きを示した計数項目です。
 
ホールコンピュータは、遊技機から出力される信号のうち打ち込み数であるアウト、払い出し数であるセーフと売上玉の3つの信号で遊技客の持ち玉数を把握できます。
 
しかしデータ上の数字が現実と同じとは限りません。なぜならホール内にはこぼれ玉や交換されずに残る玉などがあるので、実際に景品に交換される玉数はコンピュータ上よりも少なくなるからです。
 
この誤差玉はこのような理由により、ごく普通の営業をしていれば必ず発生します。そして、「自店の誤差玉は日々どれくらい発生するのか」を把握しておくことで、設備や遊技機の故障、また不正の早期発見につなげることができます。
 

■ 誤差玉は必ずプラスの値を取る

 
誤差玉の異常を発見するには、まずは計算式を理解する必要があります。誤差玉の計算式は次の通りです。
 
誤差玉=景品予定玉-景品玉
 
景品予定玉とはホールコンピュータに出力される信号で計算される「景品になるはずの玉」です。計算式は「売上玉-差玉」なので、誤差玉の計算式は次のように言い換えられます。
 
誤差玉=(売上玉-差玉)-景品玉
 
この式を展開すると、
誤差玉=(売上玉-差玉)-景品玉
   =売上玉-(アウト-セーフ)-景品玉
   =売上玉-アウト+セーフ-景品玉
   =(売上玉+セーフ)-(アウト+景品玉)
となります。(下図参照)


 
理論上、誤差玉は「0」となります。理論上なので「お客様が出した玉はすべて交換される」と考えるからです。
 
しかし現実にはすべてが景品に交換されるわけではないので、「景品玉」という数値があるべき数値よりも少なくなります。そのためこの計算式から、
・誤差玉は常にプラスの値を取る
ということがわかります。
 

■ 異常値を発見するには

 
誤差玉は必ずプラスの値を取ります。しかし、「必ず」というのは正常な場合であって、異常な場合はマイナスの値が出ることがあります。
 
展開した誤差玉の計算式から考えるとマイナスの誤差は、
① 売上玉orセーフの数値が、実際の数値がホールコンピュータの数値よりも少ないとき
② アウトor景品玉が、実際の数値がホールコンピュータの数値よりも多いとき
に発生することがわかります。(下図②)


 
「①売上玉orセーフの数値が、実際の数値がホールコンピュータの数値よりも少ないとき」は以下のような数値に異常が見られます。(マイナスの誤差玉発生時)
・売上に関する数値が通常考えられる数値よりも低くなる(売上、玉単価など)
・払い出しに関する数値が通常考えられる数値よりも低くなる(TY、T1Y、Bなど)
 
「② アウトor景品玉が、実際の数値がホールコンピュータの数値よりも多いとき」は以下のような数値に異常が見られます。(マイナスの誤差発生時)
・遊技機の状態全般の数値が通常考えられるよりも低くなる(S、B、TY、T1Yなど)
 
マイナスの誤差が発生したときはこれらの数値が低くなっていないかを確認して、低いデータが見つかればその配線を見ればいいことになります。
 
ここで、もしもどの台にも異常値が見つからなかったら原因は「景品玉」に絞られます。この景品玉以外の3つの構成要素(売上、セーフ、アウト)は遊技機の状態を示すデータですが、景品玉だけはジェットカウンターからの出力なので遊技機に異常が出ないのです。
 
「景品玉があるべき数字よりも実際が多い」、つまり、
・出していない玉(メダル)が交換されている
ということであり、不正ということになります。
 

■ 不正の疑いが強い場合の対処

 
代表的な不正は次ようなものです。
・他店メダルの持ち込み
・自店メダルの持ち帰り後、別の日に持ちこみ使用
・スタッフによる横流し
・不正器具(クレマンなど)の使用
 
なお、例えばメダルを持ち込み遊技をして、それが交換されなかったとしてもマイナスの誤差が発生することに注意してください。なぜなら、持ち込みコインは本来のアウトになるべき数字ではないので、アウトがあるべき数字よりも多くなるからです。
 
【今回のポイント】
・誤差玉は必ずプラスになすはずである
・マイナスが発生したら、計算式で関連する数値をチェックする
・持ち込み遊技で交換できなくてもマイナス誤差になる

 
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