2020年12月7日より P真北斗無双3 の設置が開始されました。説明の必要もない、北斗無双シリーズの最新機種です。
今回はそのスペックを「1種2種混合」として、RUSH時のスピード感に焦点を絞ったゲーム性となっています。もちろんライバルは、そのゲーム性からP大工の源さん超韋駄天、となるでしょう。
さっそくスペックを確認します。
※1の計算 (1-(5.17/6.17)^4)*87.5%+12.5%≒56.865・・・%
※2の計算 1-(5.17/6.17)^13≒89.9615・・・%
さて、上記スペックと共に㈱SUNTACのTRYSEMでの実際の運用データと加味してシミュレーションを組んでみました。(わたしの知識を基に計算したので間違いがあったらすみません)
※TRYSEM・・・独自のネットワークから吸い上げたP店横断の標準データを提供。
<TRYSEMでの運用データ>※2020.12.7の週
BY 12.0
BA 80.0%
なおTRYSEMにおいて初週データでは客滞率が掲載されていないので、TS319機種の標準的な客滞率である135%で計算します。
・11.2割分岐でのおおよその分岐1,000円Sは19.7回
・平均継続回数は6.67回
・平均TYは4,420個
さて、もちろん遊技機の検定試験に合格している機種なので当然、「平均」で考えるならばその数値はいたって標準的です。
しかしやはり突破型のスペックなのでRUSH突入時の出玉性能に注目が集まることになります。
上記シミュレーションの右列にはRUSH突入時の数値を記載しています。
・RUSH突入時の継続回数 10.97回
・RUSH突入時の平均出玉 8,206個
たしかにRUSHに入った時には一撃性があることが分かります。
■ P超韋駄天とスペックを比較する
ここでライバル機と目されるP大工の源さん超韋駄天とスペック面、シミュレーション結果を比較してみましょう。
<参考> P大工の源さん超韋駄天 11.2割時のシミュレーション
※TRYSEMデータよりBY10.4、BA84.0%、客滞率133%
・平均TY、RUSH時獲得玉数はP北斗無双の方が多い
・突入率、継続率、継続回数はP超韋駄天の方が多い
・無双3は設計値が甘い分、P韋駄天の方が回せる
ということが分かります。
■ P真北斗無双3 実際の運用
㈱SUNTACのTRYSEMデータによるとこの1週間のおおよそのスタート回転数は5.2回前後のメンテナンスとなっているP北斗無双。しかしシミュレーションではこれでも利益率12%程度と甘い運用です。(11.2割分岐を想定)
「TYが高い=設計値が甘い」のでどうしてもこのくらいの回転数になってしまうのですが、同じようなゲーム性を持つP韋駄天と比較すると「回らない」というイメージを持ってしまいそうです。(P韋駄天の直近スタート回転数は5.5回程度、TRYSEMデータより)
機種の人気、稼働推移はスペックだけではなくそのゲーム性(リーチ、演出)及び設置台数も影響するので何とも言えませんが、スペック面の比較だけで考えればP韋駄天の方が長期運用ができそうな気がします。
■ P真北斗無双3 には遊タイムがある
しかしP真北斗無双3にはP韋駄天にはない機能が備わっています。そう、「遊タイム」です。
・通常時949回転消化で255回の時短、ほぼRUSHが確定する
というもので、この点で打ち始めの回転数次第ではP韋駄天よりも遊技意欲が駆り立てられそうです。
ただ、遊タイムを考慮するとP真北斗無双3は、
・実質のTSが上昇する
・期待平均TYが上昇する
ということでより一層甘くなるので更に回せなくなります。
<遊タイムを考慮したP北斗無双3の実質TSと実質TY>
(1) 遊タイムを考慮したTSの計算
① 949回転以内に当たる確率
1-(318.7/319.7)^949≒94.89%(0.948853・・・)
② 950回転に到達する確率
100%-94.89%=5.11%
③ 遊タイム中に当たる確率
1-(5.17/6.17)^255≒100%
④ 上記②と③より遊タイムに突入し、当たる確率
5.11%×100%=5.11%
⑤ 実質TS=(1-遊タイム当選確率))×TS
実質TS=(1-5.11%)×319.7≒303.36333・・・
以上より遊タイムで大当たりすることの影響を考慮した実質TSは約1/303.4
(2) 遊タイムでの獲得を考慮したTY
① ラッシュ突入率と特賞当選率 5.11%
② 通常の状態での特賞当選率 94.89%
①、②より、
8,206個×5.11%+4,418個×94.89%≒4,611.5668・・・
(3) 上記(1)(2)よりシミュレーション
通常シミュ:S5.61、B28.82%、客滞率135%、TS319.7、TY4,418
遊タイム :S5.61、B28.82%、客滞率135%、TS303.4、YY4,612
※通常のシミュレーションで11.2割になるSで比較
■ 通常のシミュレーション
BO=319.7÷5.61×100≒5,699
Bサ=5,699×(100%-28.82%)≒4,057
売上玉=4,057÷135%≒3,005
差玉=4,057-4,418=▲361
割数=(3,005+361)÷3,005×10≒11.2割
■ 遊タイムを考慮したシミュレーション
BO=303.4÷5.61×100≒5,408
Bサ=5,408×(100%-28.82%)≒3,849
売上玉=3,849÷135%≒2,851
差玉=3,849-4,612=▲763
割数=(2,851+763)÷2,851×10≒12.7割
なお遊タイムを考慮したシミュレーションで11.2割にしようとすると、
・S 5.19回
・B 27.56%
となります。
■ 遊タイムを考慮するべきか
遊タイムに到達する割合は約5.1%、大当たりの約20回に1回です。
「計数管理を学ぶ」という意味では詳細に計算ができるに越したことはありませんが、現実的な店舗運用においては考慮しなくてよいと思います。
→正確な計算ができることではなく、「適切な営業ができること」が大事
実際に㈱SUNTACのTRYSEMデータ(全国の実績データ)からは、運用メンテナンス数値およびその結果の利益率、台粗利は遊タイムを考慮した「甘めの」シミュレーションよりも通常のシミュレーション数値に近いデータとなっています。
→S5.2前後、B28%前後で利益率約13.0%~14.0%
PDFはこちら → TRYSEMお試し申込書
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