仕掛けの時期はいつなのか。

仕掛けの時期はいつなのか

 

Author:林 秀樹 Hideki Hayashi
1972年生まれ、福井県出身。名城大学卒。遊技機販売商社勤務を経てパチンコ店経営企業へ。
エリア総括部長・調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。
2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな機械整備技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。
計数管理とマーケティングに強みを持つ。お問い合わせはこちらから。
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■ すぐに動くことは良策ではない


 
非常に厳しいこの春が過ぎ、やっと仕掛けを考えているホールさんは多いと思います。しかしその「仕掛け」、やり方を間違えると思ったほどの効果が得られないばかりか、むしろ投資の分だけマイナスになってしまうこともあります。今回はこういった「仕掛け」について間違わないやり方についてお伝えします。
 
新型コロナウイルスの影響による低迷、そしてこの7月はどのお店も入替を軸にした仕掛けをすると思います。もちろん強豪店舗ほど大型の入替をしてくるでしょう。そういった推測のもと、
・敵がやる以上、対抗しないと埋没してしまう。
という危機感からすぐに入替を計画しているホールさんもあると思います。
 
しかしここで考えてほしいことがあります。それは、
・本当に、このタイミングがいいのか?
ということです。
 
「タイミングとか関係ない。新型コロナによる影響の落ち込みが厳しすぎるので、入替をやらざるを得ないんだ。」
 
もしもこういった考えで突き進んでいるとしたら、それこそ「そのような思考だから、あなたのお店は低迷から抜け出せないのですよ」といえます。
 

■ 東西の戦略論も「 時期を待て」と言っている


 
紀元前の兵法家である孫子はその著「孫子の兵法」で次のようなことを述べています。
 
「川の中にある石が動くのは水の力ではなく、流れの勢いの力で動く。また、鷲や鷹が水面の魚を獲れるのは一瞬のタイミングまで待ち、それを逃さないからである。これと同じように戦の上手なものは、仕掛けるまでの勢いと“ここぞ”という時を逃さないのである。」(兵勢編)
 
物事の結果は、その施策の内容よりもそこに至るまでの勢いが大事であり、またその成果は最も良いタイミングでこそ得られるということを示しています。勝負は基本的に強い者が勝つものであり、強豪店と真っ向から勝負をしても勝ち目はないでしょう。
 
その意味で強豪がこぞって大型入替をするような時期に対抗するというのは、「ここぞ、というタイミング」ではないと考えられます。
 
次に違う角度からも考えてみます。
今すぐのタイミングの入替は、言ってみれば「入替空白期間、仕掛けられなかった期間が長かったことを埋め合わせるため」という、「弱みの解消」が目的です。
 
しかし有名な環境分析であるSWOT分析では「強みを伸ばすこと、そしてその強みを最も良いタイミングに合わせて打ち出すこと」を最優先すべきとしています。
 
※SWOT分析とは「強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)」の4つを分析し、最も効率の良い仕掛けの内容と時期を探る手法のこと。
 
今回の入替は「弱みの解消」が目的であり、且つ「強豪がこぞって入替をするという、良くない時期」といえるので、最もしてはならない組み合わせ(弱み解消を脅威のタイミングに合わせる)だといえます。
 
以上、東洋、西洋の2つの戦略論を見てみました。そのどちらも「良いタイミングまで待て」と言っています。
 
良いタイミングがいつなのか?と聞かれればそれはお店個々に違いもありますが、この時期が「仕掛けるべきではないタイミング」と考えられる点は一致しています。
 
「勝負をしたら、絶対に強いほうが勝つ」、だからこそ勝負を避けることも戦略の一つなのです。
 
イベント規制などもあり入替が戦術の大きな柱となっている現在、それなりの資本投下となる入替は慎重に、できるだけ成功の可能性の高いタイミングを計ってください。強豪と同じ土俵で勝負するのは「愚の骨頂」です。
 
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