すべてをマーケットインで考えるな

■ お客様が求めないものは、売れない

「プロダクトアウト」と「マーケットイン」という言葉をご存知でしょうか。

・プロダクトアウト・・・「製品押し出し」ということで、川上(供給側)が「良い」と思う商品、サービスを提供すること
・マーケットイン・・・「市場取り込み」ということで、川下(需要側)が「ほしい」と思う商品、サービスを提供すること

「供給<需要」の時代には作れば作るほど売れました。

しかしその後、「作っても“良い商品”」でなければ売れない」となりより良い商品の開発競争が始まります。続いて「良い商品でも“知らなければ”売れない」ということで営業に力を入れるようになりました。おおよそこのあたりまでの考え方が「プロダクトアウト」です。

やがて時代は進み、「売り込んでも、欲しくなければ買ってもらえない」という考え方が現れます。「市場の意見を聞かなければ」ということでマーケティング理論が発展し、マーケットインの思考に到達するのです。

これを表に表すと以下のような流れ、考え方です。

これの流れをパチンコ業界で端的に示すとしたらイベント開催の変遷を見るとよいでしょう。
例えば時代は2000年前後。「ファン人口3000万人」と言われながらも台数300台規制もあり、完全に「供給<需要」の時代でした。
この時代のイベントは「不人気台の底上げ、稼働の落ち込む日の底上げ」を目的としたもので、「お店がしたいことをする」です。

例)
・稼働が下がってきた機種でイベント
・稼働が下がる曜日にイベント     など

2010年あたりから現在はどうでしょうか。「ファン人口1000万人」で店舗の大型化も進み、完全に「供給>需要」、供給過多です。
そうなるとイベントは「人気の機種で、稼働の見込める日に」開催が主流です。

パチンコイベント開催を例にとると完全に「プロダクトアウト志向→マーケットイン志向」に移り変わっていることが分かります。

なお「プロダクトアウト志向→マーケットイン志向」については戦略論の外部環境分析によってもこの流れは説明できます。
・2000年前後は各社横並びで「総じて強い」状況なので、弱みを補う方が良い
・現在は「1強多弱」と言え「総じて弱い」ので、強みを伸ばす方が良い
と言えます。

■ 自店客の意見を取り入れるな


お客様の支持を得るためにはこちらの思い込みではなく「格差を埋めるには顧客ニーズの把握を」が理想です。しかし、過度にお客様の意見を取り入れるのは実は危険なのです。

 皆さんは顧客アンケートをしたことがありますか?私は「こんなことは全くの無意味だと考えています。自店のお客様にいくら意見を聞いても、そしてその意見を参考に施策を行っても絶対に業績は良くなりません。断言します。

今、自店にいるお客様は少なくとも商圏内のどの店よりも(今現在の)自店を支持しているから、自店で遊技されています。言い換えればその人たちは商圏内の他店には不満を持っているのです。
そんな人たちが言う意見は「今いる自分たちが遊びやすいお店とはこういう形だ~」という主張でしかありません。
これがどういった間違いにつながるかを確認します。たとえば自店を含めた人数調査が下記のようだったとします。

自店 100人
A店 250人
B店 150人
C店 200人
合計 700人

自店は商圏内で700人中100人しか支持しない、集客最下位の店舗です。
ここでその少数派の意見を取り入れていくと「より一層その他600人が来たくなくなる店舗」に向かって行ってしまいます。なぜなら、「今いる100人“だけ”が好きな店舗を追究する」ことになるからです。
本当に必要な情報とは自店客の意見ではなく、「自店に来ていないお客様の意見」なのです。

「そんなことを言っても自店にいない以上、わからないではないか」

そう思った方もいるでしょう。しかし一つだけ方法があります。それは、

・今、実施している施策をすべて破棄する

です。「今、行っている施策は700人中600人が支持していない。だから違うことをしなければ」と考えるのです。そして続いて、

・これまでにしたことのない施策を実施する

と考えます。「今まで行ったことのない施策をすることで、これまで自店に向かなかった人たちが向いてもらえる可能性がある」のです。

「そんなことをしたら、今の少ないお客様が離れてしまうではないか」

そう思った方もいるでしょう。しかし、今の自店を支持しているのが少数派だということをも理解してください。
「今の施策では行かないというのが、いない人の意見である」
ということなのです。

“自店を支持している少数派”が好きな店舗を目指していくことにどんな意味があるのか、ということをよく考えてください。

ちなみにこの考え方は自店だけに適用されるものではないです。
実はこの商圏No.1のA店であっても実は自店の客数よりも自店に来ていない人のほうが多いという事実にも目を向けて考えて頂きたいと思います。(A店以外で450人もいる!)

■ これまでの取り組みの結果が、いま現在


稼働低迷店舗でよく聞く話に、「自店はお店とお客様との距離が近い」というものがあります。「お客様の意見をよく取り入れるホールだ」と言いたいのでしょう。

しかしこれまでそのようにしてきた結果どうなっていますか?

「現在の状況は、過去の結果」です。「結果が芳しくないなら、これまでの手法に間違いがあった」と考えてほしいと思います。自店にいない人は今の自店を否定している、と考えてください。

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