利益を増やせば、稼働は伸びる

利益と稼働は「正の相関」である

Author:林 秀樹 Hideki Hayashi
1972年生まれ、福井県出身。名城大学卒。遊技機販売商社勤務を経てパチンコ店経営企業へ。
エリア総括部長・調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。
2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな機械整備技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。
計数管理とマーケティングに強みを持つ。お問い合わせはこちらから。


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「稼働を伸ばそうとすると、利益が減る」
「利益を増やそうとすると、稼働が下がる」
こう考える方は多いことでしょう。
 
これは、利益を求めることと稼働を求めることを相反するものとして捉えているからだと思います。
 
しかし決してそんなことはありません。利益と稼働は両立できます。
 
利益の計算式はいろいろあります。一般的には、
・売上×利益率
・売上-原価
・販売個数×1個当たり利益
となりますが、パチンコ店では主に、
・玉粗利×アウト(稼働)
という指標を使います。
※玉粗利=お客様が打ち込んだ玉1個当たりの利益額
※アウト(稼働)=お客様が打ち込んだ玉数
 
この計算式は非常に重要です。なぜなら、利益を増やすには「(計算式が掛け算なので)玉粗利を上げるか、アウトを上げるかすればよい」となるからです。
 
以降でこの2つの手法を詳しく見ていきましょう。
 

■ 【1つ目の手法】玉粗利を上げる

 

 
玉粗利はアウト1発当たりの利益なので、玉粗利を上げる=お客様は同じアウト数でより多く負けることを意味します。例えば同じアウト6,000発(1時間の遊技)だとして、
・玉粗利0.20円→1,200円の負け(0.20円×6,000発)
・玉粗利0.25円→1,500円の負け(0.25円×6,000発)

というようにこれまでと同じ時間遊んだとしても負ける金額が増えることが分かります。
 
これではお客様の負担が大きくなるので稼働には悪影響がでてきてしまい、短期的には利益増加の効果が得られても、長期的には稼働の低下により「玉粗利×稼働」の掛け算の結果としての台粗利が下がる恐れがあります。
 
上記の計算で言えば、玉粗利を0.25円にするならば稼働は4,800発を下回ると台粗利は1,200円を下回り(0.25円×4,800発=1,200円)、その足りない分を補填しようとさらに玉粗利を上げて、一時的には1,200円を超えてもまた稼働が下がり、どんどん玉粗利が上がるループから抜け出せなくなります。
 

■ 【2つ目の手法】稼働を上げる

 

 
稼働を上げるということは、言い換えればお客様から支持される状況を作るということなので、
・店内環境を整備する
・店外に自店を訴求する

などの手法が考えられます。
 
具体的には清掃、接客、ランプ対応スピード、わかりやすい配置、販促、広告宣伝、駐車場整備など「お客様に快適に遊技していただける環境を作ること」となります。
 
これらは短期的な効果は見えにくいですが、長期的には「お客様の支持を得るための努力」なので必ず効果が出てきます。
 
利益を増やすためにできることは以上のように2つの方向があります(玉粗利を上げること、稼働を上げること)が、どちらがよりお店の将来のためにすべきことかは明白です。
 
つまり、利益を増やすためには稼働を増やす努力が不可欠であり、だからこそ利益と稼働は密接につながっているのです。
 

■ まとめ

 

 
利益を増やそうとした場合、これまではどうしても遊技機メンテナンスという手法を重視してきました。そしてそれでは限界がある(稼働に悪影響が出る)ので、リセットのために新台入替やイベントにて対処してきました。
 
しかし、遊技機の魅力の低下やイベントの事前宣伝規制などでその対処自体に効果が薄くなっている現在、利益を増やすためには稼働に目を向けるべきなのです。
 
これまで、稼働向上を図ろうとした場合はまず「放出」を軸に考えたと思います。これは稼働の向上を遊技機メンテナンスで対処しようしているからであり、そのため利益の減少がセットになってしまいました。
 
しかし今回の考え方では遊技機メンテナンスによる放出は考えません。玉粗利に関しては「変えない」が前提だからです。
 
遊技機メンテナンス以外でお客様の支持を得ることを考えて実行する、これによって稼働と利益のどちらも向上させる取り組みとなります。
 
「どちらか」ではなく「どちらも」、これからの営業ではこの考え方で取り組んでほしいと思います。「稼働を上げるためには、利益を取る。その利益を上げるためには稼働を上げる。」です。

 
 
 

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過去開催での受講後の感想(一部)はこちらでご覧いただけます。
 
内容、構成は以下のとおりです。
 
第1講 数字で分かること
・少数、分数、歩合、百分率
・割数と原価率、粗利益率の関係ほか
 
第2講 遊技機の管理指標とその意味
・差玉と出玉率、割数      
・S、B、BY、BA、TS、T1Yほか
 
第3講 営業状態の管理指標と意味
・Bサ、客滞率とシミュレーション
・割数、誤差玉、玉単、玉粗利ほか
 
第4講 利益と稼働の両立手法
・体感スタートとHCスタートの違い
・満足度を図る方程式「V=F÷C」ほか
 
第5講 シミュレーションと計画達成
・複雑なスペックのシミュレーション
・営業計画達成の必要十分条件 ほか
 
第6講 スロットの設定管理
・出玉率管理の論理的な考え方
・高設定の使用と利益確保の両立ほか
 

■ お問い合わせ

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