行動経済学

■ 行動経済学という考え方

Author:林 秀樹 Hideki Hayashi
1972年生まれ、福井県出身。名城大学卒。遊技機販売商社勤務を経てパチンコ店経営企業へ。
エリア総括部長・調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。
2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな機械整備技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。
計数管理とマーケティングに強みを持つ。お問い合わせはこちらから。


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カテゴリ:営業戦略


「行動経済学」という学問があります。
 
一般的な経済学は「完全に合理的な判断をする、自分中心で自己の利益のために行動する」人間を前提として論理展開をします。しかし現実にはそのような人間ばかりではなく、利他的な人間や禁欲的な人間、刹那的な人間も存在します。
 
「行動経済学」では、そのような「不合理な」判断をするのはなぜなのかを研究した学問で、比較的新しい考えです。一言で言うならば「経済は、感情で動く」ということを唱えています。
 
行動経済学で提唱している有名な理論に「プロスペクト理論」と「サンクコスト」という考え方があります。「プロスペクト理論」とは、人は利益を得る場面では確実に手に入れることを優先し、反対に、損失を被る場面では最大限に回避することを優先する傾向があるという行動心理を表した理論です。
 
簡単に言うと、「人は得をしたい思いよりも、損をしたくない思いの方が強い」という理論です。また「サンクコスト」とは使用して二度と取り戻せないコストを指します。
 
例えば1万円を手に入れたときと1万円を失ったとき、どちらも金額は同じ1万円ですが、多くの人は1万円を失うショックの方が大きな出来事として認識します。プロスペクト理論では、得られるものを1.0とした場合、失うものはその1.5倍~2.5倍の価値として認識するとされています。
 
例えば下のA、Bはどちらも同じような意味になります。
A)これをすれば、お得
B)これをしないと、損

しかし、プロスペクト理論によればBのコピー文の方が、お客様は「手に入れたい」という欲求を持つ可能性が高いと考えます。
 
このように同じレベルのことでもその状況によって感じる価値が違うことをマーケティング、仕事で役立てようというのが「行動経済学」です。そしてこの考え方、ギャンブル(を業とする業界)に非常に相性がいいとされています。
 
例えば、人は始めは倍率が低くても勝てる確率の高い勝負をしたがります。これは小さな倍率でも確実に勝ちたいという心理があるからです。(甘デジ、低貸などがこれにあたります。)
 
ですが、やがて予想外に負けが込み始めたとします。人は上記のように失ってしまったもの(コスト)に過剰に執着するので、「この投資を無駄にしたくない」という気持ちが起こります。すると今度は小さくコツコツ勝てる勝負をするのではなく、倍率の高い勝負をするようになります。
 
一時でも早く、負けた分を一気に取り返そうとする心理が働くからです。人は損した気分からは、一時でも早く逃れたい性質を持っているからです。
 
上記のような心理をうまく使うと、お客様の誘導や販売促進に役立つと考えられます。
・新台、もしくは稼働をつけたい機種を遊技しないと損をするようなコピー(販促)。
・多少負けるくらいで追いかけさせる調整(設定)。
・配置を工夫して、甘デジや低貸コーナーから大量出玉コーナーの存在を感じられるようにする。(出玉感も盛り上げる。)
などなど。
 
「行動経済学」に関する書籍、まずは一読をおススメします。
行動経済学~経済は「感情」で動いている~(光文社新書)

 
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