稼働と利益
 稼働低下
 
この文章は月刊アミューズメントジャパン誌にて連載されている「基礎から再確認 パチンコ計数管理 」の第26回、2021年7月号に掲載されたものです。
 
改めてウェブ上にアップすることで連載内容のおさらいになるかな、と思いますので、今後も定期的にアミューズメントジャパン誌の連載をアップしてまいります。
 

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皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林秀樹です。

「計数管理」というとホールコンピュータの数字を分析し遊技機のメンテナンスに生かすことだと思われている方も多いと思います。もちろんそれが主目的ではありますが、それ以外でも様々な場面で計数管理の知識が活用できます。

今回は稼働と利益の相関関係についてお伝えいたします。

■ 利益は必ず必要

「稼働を求めると利益が取れない」、「利益を求めると稼働が下がる」、このように考える方は多いと思います。

もちろんパチンコ店においての利益はお客様の負け額に相当するので、利益を増やそうと思ったら、どうしてもお客様を泣かせることにつながると思われます。

ここで視点を少し変えてみます。

世の中全ての商品、サービスでは必ずお客様は対価を支払います。そしてその対価には、企業は適正な利益を載せたうえでの価格設定をしています。お客様はそこに文句は言わないでしょう。

パチンコ店も同様です。

適切なサービスを提供するためには当然費用(経費)がかかるのですから、その費用を賄うだけの適切な利益を上乗せした価格設定が求められます。

問題はその価格設定が適切なのか、ということでしょう。

■ 玉粗利管理の考え方

一般的な小売店であれば販売価格はざっくりと「原価+利益」で構成されるので、とにかく売上を伸ばせば利益はそのまま増えていきます。そのため小売店では「とにかく、売上を伸ばせ」という管理をしています。

しかしパチンコ店では売上の増加がそのまま利益の増加になるとは限りません。

なぜなら出方によって日々の原価率(景品出庫)が変わるので、売上が伸びても原価率が高くなってしまえば(出てしまえば)利益が残らないからです。

そのためこれまでのパチンコ店の管理は割数という「出方を数値化した指標」で、売上よりも利益そのものを管理してきました。

これはある程度どのお店でも稼働がそれなりにあったからできたことです。

しかし現在は違います。

ここで「玉粗利での管理」という考え方に着目します。パチンコ店で一般的な管理指標である割数では「売上×利益率」で利益を求めますが、玉粗利管理の場合は「玉粗利×アウト」で利益を求めます。
 
例えば玉粗利を0.30円で営業すると決めた場合、
3,000円=0.30円×アウト
アウト=10,000発
となり、10,000発稼働させれば必要な台粗利の3,000円が確保できます。

あとは、
・どうすれば10,000発の稼働になるか
が重要な管理点となり「アウトを伸ばすこと」が最優先ですべきこととなります。

さらにこの計算式から言えることは「玉粗利がそのままでもアウトが伸びれば伸びるほど利益が増える」ということで、
・玉粗利管理とは、アウトを伸ばすことで利益増を図る管理手法
であることが分かります。

「アウトを伸ばす」という事は言い換えれば「お客様の支持を得ることを志向する」ことになります。

そのためにすべきことを考えると、
・イベントを企画して来店を促す
・入替をする(機種構成を見直す)
・接客を強化して「お店の雰囲気」を良くする
・設備を見直して快適な遊技環境を提供する
・遊技機メンテナンス数値を高める
など、「トータルの店舗力向上」を目指すことに繋がります。

玉粗利管理の優れているところは、一般的な小売店の考え方(売上が伸びれば利益が伸びる)をパチンコ店でも応用できるとした点です。

つまりアウトが小売店で言うところの「販売量」であり、「販売量が伸びれば(アウトが伸びれば)利益が増えていく」と捉えているのです。

販売量を伸ばすには商品の質だけでなく「お店に来てもらう努力」が不可欠です。この考え方はパチンコ店を本来の意味での「お店」と定義することに繋がり、「店vs客、出す/出さない」という対決の構図から、「お店toお客様、いらっしゃいませ」というおもてなしの意識へと変化することにつながります。

■ 稼働と利益 は相反しない

言うまでもなく企業経営において最も重要なことは「利益」です。そしてこの利益、従来の割数管理でできることは遊技機のメンテナンスしかありませんでした。

しかし玉粗利で管理すると「できること」は遊技機のメンテナンス以外に様々なことがあることに気づきます。

従来、
・利益を求めれば稼働が下がる
・稼働を求めれば利益が減る
という考え方をする方が多くいました。これは、「出す、出さない」という二元論で考えるからです。
→出せば稼働が伸びるが、利益が減る。取れば利益が増えるが、稼働が下がる、と考えている。

玉粗利管理はパチンコ店の営業を「出す/出さない」ではない部分、つまり「お店の魅力」で考えることで、稼働を求めれば利益が増えることにつなげる考え方です。

玉粗利管理は玉利をいくつにするかを考える管理手法ではなく、アウトをいくつにするかを考える手法です。これがお店トータルの魅力向上につながり、それが「提供するサービスや設備に適切利益を載せること」となるので、結果的に利益を増やすことになります。

稼働を求めれば利益は増える、のです。

【今回のポイント】
・パチンコ店の利益は「売上×利益率」ではなく「玉粗利×アウト」
・お店トータルの魅力が稼働を伸ばす
・稼働を求めれば利益は増える

■ 利益と稼働を両立する考え方


-稼働を上げるには、出さなければいけない
-利益を上げるには、シメなけれないけない

この思考は間違っています。
アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社では一貫して「利益を増やせば、稼働は伸びる」とお伝えしています。

なぜそう言えるのか?
その答えはこちらをご覧ください。
⇒ https://www.ab-c.jpn.com/8655

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