■ 設定付きパチンコの考え方

Author:林 秀樹 Hideki Hayashi
1972年生まれ、福井県出身。名城大学卒。遊技機販売商社勤務を経てパチンコ店経営企業へ。
エリア総括部長・調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。
2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな機械整備技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。
計数管理とマーケティングに強みを持つ。お問い合わせはこちらから。


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いよいよ8月から設定付きパチンコの納品が始まります。
いろいろなところで「設定付き」に関する考察が出ていますが、おおむね次のようなことが多いと思います。
 
① 確率(TS)が変わることで、設定を変えるとゲーム性が全く違う遊技機になる。
② 適正回転数の算出には6段階すべてのシミュレーションをしなくてはならない。

 
というものです。
 
このうち①に関しては「捉え方」の面になるので、この点は感覚的にもその通りだと思います。
 
続いて②についてもその通りです。しかし単に確率(TS)が変わるから6種類必要、ではないです。確率が変われば確率変動中の確率(TSA)も変わるので、確変中の出玉増減数にも影響があり、大当たり一回当たりの出玉(T1Y)が変わらなくても確変継続回数を考えた総出玉(TY)は変わることになります。
 
こういった細かいことの計算はとても面倒です。だからこそ、設定付きの先輩(?)にあたるスロットでは設定ごとの諸条件を包括して「出玉率管理」をしていました。つまり設定ごとに違う確率、継続率、ベースなどをまとめて「出玉率」という指標で管理するのです。
 
さてでは、今回の設定付きパチンコでも同じように出玉率管理が適切なのか、というとこれが一筋縄ではいきません。
パチンコは「スタート」という条件が加わります。毎回同じように回転するわけではないこと、その条件が任意で変更できてしまうことかから、スペック上の出玉率に必ずしも収束できないと思われます。
 
「毎日同じ回転数」というお店があればいいですが、そういうわけにもいかないと思います。
 
ところで私は、これら2つ以外にとても重要な「変化」が出てくると思っています。それは、
 
・パチンコの管理方法が根底から変わる
 
ということです。
 
これまで概ね、
 
・スロットは設定で出方を決めるので、台ごとにメリハリをつけて(設定差をつけて)営業する。
・パチンコは回転数で出方を決めるので、台ごとの回転数に差をつけずに同一条件で営業する。

 
という営業を志向してきました。スロットは台ごとに設定差があることを顧客も知っていて、「いかに設定のいい台をつかむか」が勝負だったのに対して、パチンコはどの台も同じでありせいぜいオカルト(リーチ内容、ハマり方、特賞回数など)で台を選ぶという選択です。
 
今後設定付きのパチンコが増えてくると、この「同一条件」という根底が崩れることになります。
 
過去設定付きパチンコがありましたが、その時は「最低設定を使用して、メンテナンスは回転数で」の運用が主流でした。「遊技条件(確率)は同一」です。しかし今後はおそらく設定示唆演出も搭載されてくると思うので、どうしても高設定を使う必要が出てきます。そうなると「同一条件で提供」という管理方法では立ち行かなくなるので、遊技機メンテナンス、出し方、魅せ方の考え方を変えなくてはならなくなります。
 
まずは8月末から登場する第一弾の動向(客付き、導入店舗の使い方)を注視したいと思います。

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