計数管理は計算結果を求めるのが目的ではない
■ 正確さは必要条件だが十分条件ではない
計数管理が得意という方は、
・細かく正確な計算結果を求める
という傾向があります。
深く知れば知るほど正確な計算をしたがるのですよね。
もちろん私もそうでした。
でも、「計数管理」は計算をするのが目的ではないです。
計数管理はあくまで手段、ではその目的は?というと、
・業績の向上
のはずです。業績を上げるために論理的な計算をする、これが正しい考え方です。
もちろん正確な方がいいです。
でも、正確さを求めるあまり細かい数値の違いを追求することは本末転倒であり、またどれほど正確な計算だったとしてもそれが営業に生きなければ意味がないことになります。
正確な計算は業績を上げる必要条件ですが、業績を上げることに対する十分条件ではないです。
【必要条件と十分条件】
A、B、2つの事象があるとします。
「『AならばB』が成立するとき、『BはAの必要条件』である」
これが定義ですが分かりにくいので、
A・・・なんば(ミナミ)にいく
B・・・大阪にいく
とします。
上記定義に当てはめると、
「なんばに行く(A)ということは大阪に行く(B)ことになる」
となりますから(AならばBが成立するから)、「大阪に行くことはなんばに行くことに必要な条件だ」といえます。
これに対して逆の、
「『BだったらA』が成立するとき、『AはBの十分条件』である」
となります。
同じようにA=なんば(ミナミ)、B=大阪と置き換えると、
「大阪を知りたければ、なんば(ミナミ)に行けば大阪を体感できるよね!」
が成立するときに「AはBの十分条件である」となります。
もちろん大阪には新世界やキタ(梅田)、泉州に北摂といろいろあります。
「大阪と言えばここ、ミナミ!」と一つに集約できるならなんば(ミナミ)は大阪そのもの、つまり「大阪だったらミナミ!」となります。でもそうではありませんよね。
なのでこの場合、十分条件は不成立となります。
ここで、
・正確な計算=A
・業績向上=B
と置いたとするなら、
「正確な計算(A)は、業績向上に必要だ(B)」
は言えますが、
「業績向上(B)には、正確な計算で十分だ(A)」
とはなりませんね。
A(正確な計算)はB(業績向上)の一部分でしかないからです。
■ 計算よりも大事なこと
いわゆるシミュレーション、これは導入前に行う作業であり、導入後は自店の実績データや各種統計資料(ダイコクSISやサン電子TRYSEM等)から行えばいいと思います。
複雑な計算ができたとしてもそれが営業に生かせないなら意味はないです。
計数管理を学ぶ意義、それは計算ができるようになることではなく「論理的な思考回路をもつようになる」ためです。
スペックの解析や解説はその道のプロに任せて、「営業に役立てること」に目を向けてほしい、基礎を理解したらその活用を考えることが重要です。
私は研修やセミナーで「計数管理の重要性」をお伝えしていますが、それは「計算式を覚えてほしい」のではなく「理解して、営業に活用してほしい」からです。
計数管理の実践展開、これを意識して営業に生かしてほしいと思います。
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1972年生まれ、福井県出身。名城大学卒。マーケティング理論と計数管理に強みを持ち、正確な計数管理力とマーケティング手法、戦略論をベースにした勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。パチンコを盛り上げるオンラインサロン「パチ盛り」の代表主宰。ツイッターフォロワー3,596人(’21.1.16現在)
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