自信満々な人と、自己評価が低い人

 ダニング=クルーガー効果 
 ダニング=クルーガー効果 

■ 自己評価と能力のバランスがズレている人

何かを始めるとしよう。

そうした時、まずはいろいろ調べると思う。

それはネットかもしれないし書籍購入かもしれないし、はたまたその道の専門家に教えを乞うのかもしれない。

とにかく何かを始めるときは、まずは情報を集めるものである。

そしてその新しいことを動き始め、それなりに形になってきたとしよう。

そこそこに知識があるので大抵の問題は片づけられるし、他人からの質問にも答えられる。

またもしもわからないことが出て来ても調べることで対応できる。

とにかくよほどのことがない限り行き詰まることもなく順調に物事が進んでいく。

「俺はこの道のプロだな!」

自信満々である。

特に何かを始めた初期にこういった態度の人が多くあらわれる。

こういうヤツにはその鼻っ柱をへし折ってやりたい!と誰もが思う。

さて。

一方で、調べれば調べるほどに自分の小ささ、モノの知らなさに自己嫌悪に陥る人もいる。

しかし他人から見れば十分、その道の専門家と言っても差し支えないほどの知識レベルとスキルを持っているのに「いやいや・・・、自分なんてまだまだです」と言う。

たとえば絵のうまい人は絵心の全くない私からすれば驚嘆の嵐なのだが、そういう方に限って「いやいや、そこまでうまくないよ~」と返される。

これ、「ダニング=クルーガー効果」といわれる現象である。

これは大変厄介な心理的な効果である。

過大評価も過小評価も周囲の人にとっては迷惑なことこの上ない。

ではその中身と対応について確認していこう。

■ ダニング=クルーガー効果

 意識高い系 
ダニング=クルーガー効果をGoogle先生に聞いてみると以下のような答えがもらえる。

このバイアスは、能力が低い人々の内的な(=自身についての)錯覚と、能力の高い人々の外的な(=他人に対する)錯覚の結果として生じる。

つまり、能力の足りない人々による誤評価は、自身についての誤り(自身を過大評価する)から生じており、能力の高い人々による誤評価は他人についての誤り(他人を過大評価する)から生じている。

この効果は、優越の錯覚(英語版)という認知バイアスに関連しており、自身の能力の欠如を認識できないことによって生じる。

メタ認知についての自己認識がなければ、人々は自分の適格度を客観的に評価することができない。
Wikipedia ”ダニング=クルーガー効果” )

 

 
ダニング=クルーガー効果をわかりやすく図で表したものがこちらである。

 ダニング=クルーガー効果

つまり「わかったつもりで自信満々になっているのは能力の低い人」であり、「自分を過小評価している人の方が能力が高い」ことを示している。

・能力が低い人ほど、自信がある
・能力が高い人ほど、自信がない

・能力が低い人ほど、下を見る
・能力が高い人ほど、上を見る

である。

■ ダニング=クルーガー効果 、2つの要因

 自己評価 
ダニング=クルーガー効果が働くのは以下の2つが要因と言われる。
①  自己評価が客観的にできていない
②  ダメな自分という評価を恐れている

順に見ていこう。

① 自己評価が客観的にできていない

自信過剰も過小評価もどちらも、実際の能力と自分が自分を見た評価が一致していないことからダニング=クルーガー効果が働くと言われる。

「これまで(自分的には)知らなかったことを知った、できた!」という優越感からくる自信、しかし他人から見ればそれはものすごく薄っぺらいのだが、それに気づかない。

逆に「まだまだ上がいる」という劣等感からくる過小評価、他人からみれば知識も経験も一般レベルのはるか上なのだが、自分で自分を認めることができない。

② ダメな自分という評価を恐れている

人は誰でも能力の高い人間になりたいと考える。逆に言えば能力が低いと思われたくない。

だから少しでも他人から抜き出るとそれを自分のよりどころとして虚勢を張ることにつながってしまう。

・自分はデキる
・自分よりも下はとても多い
・認めない周りに見る目がない

こういったことを考えてダメな自分から目をそらす。
ダメな自分を認めることを極端に恐れ、自分と向き合おうとしない。

逆に過小評価する人は「ダメな自分」を認め過ぎている。「ダメな自分が自己主張すると、メッキがはがれたときの落差に耐えられない」ので、「いやいや、自分なんて~」と自己防衛して予防線を張ってしまうのである。

■ マウントの取り合いは評価を下げる

 自信過剰 
特にネットの世界では前者、つまり虚勢を張るタイプが非常に多いと感じる。「マウントの取り合い」である。リアルの対面ではなく相手も自分も見えないから、であろう。

こういう輩を見ると「はいはい♪」という蔑みの感情をもってしまうものだ。

しかしここで自分を今一度振り返らないといけない。

つまり「自分がこの(自信過剰の)ダニング=クルーガー効果が働いていないか」という自己分析である。

自信過剰のダニング=クルーガー効果が働くと、ここまで述べた印象を自分が他人に与えているということになる。

・周囲の評価が下がる
・学ぶ気持ち、「もっともっと」の意欲がを失う
となってしまい、良いことは何もない。

・周囲の評価が下がる

自分の評価を高く見積もることは悪いことではない。自信があり堂々とした言動につながるので安心感を与えることにもなる。

しかし、自信があるのに実力がないと周囲に思われたらどうなるか?

信用を失うだろう。

そしてその信用を取り戻すべく努力を開始すればいいのだが、ダニング=クルーガー効果が働いていると残念ながら努力ではなく「さらに大きな虚勢を張る」という行動に出ることが多い。

そしてさら周囲の評価を下げるという悪循環に陥る。

・学ぶ気持ち、「もっともっと」の意欲を失う

能力が低いことを自覚していると「もっと、もっと!」と学ぶ気持ちが沸き起こる。

しかし能力が低いにもかかわらず自己評価が高いと考えていると慢心が起こる。

そしていつまでたっても能力が高くなることはなく、そして虚勢を張るループが加速する。

■ ダニング=クルーガー効果 への対策

 自己分析 
ここまで見てきたように自信過剰も低い自己評価も、ダニング=クルーガー効果はできるだけない方がよい。

最後にダニング=クルーガー効果が起こらないようにするにはどうすればよいか、を確認しよう。

自信過剰の ダニング=クルーガー効果 への対策


① 自己分析をする、客観的に自分を見る
② 常に学ぶ姿勢を持ち続ける

ダニング=クルーガー効果は自己評価と他者評価にズレがあるから発生してしまう。

それを防ぐためには客観的に「今の自分」を見る必要がある。

そして素直に自分に足りないモノを認めて、学習していくことが必要である。

自己評価の低い ダニング=クルーガー効果 への対策

もしも今、「自分の能力が低い」と感じているとしたら、それはむしろ「(その考えている分野での)能力は人並み以上」かもしれない。

上には上がいる。

これは事実だ。そういった人たちと比べたら当然、自分ではできないこともある。

しかし今の自分のレベルでも他人のためにできることは多くある。

自分の自分への評価が低いことは、やらなくてよい理由にはならない。「自分よりももっとすごい人がいる」ことは依頼者には関係がないことだ。

頼まれたことがあれば喜んで引き受ける。それは他人が自分を見込んで依頼をしてきたことであり、そこに低い自己評価は要らない。

そして依頼者のために全力を尽くす。

自己評価の低いダニング=クルーガー効果が働いていると感じる人は、「依頼者のために全力を尽くす」と考えて行動してほしい。

■ まとめ

まとめ
・自信過剰のダニング=クルーガー効果は、周囲の評価を下げることにつながる
・自己評価の低いダニング=クルーガー効果は、依頼者の気持ちを踏みにじる

ということで、常に客観的に自分を見つめ、学ぶ姿勢を持ち続けることでどちらのダニング=クルーガー効果も働かないようにしていってほしいと思う。

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