■ 低設定だらけで取れないのは必然である、設定①を増やせば増やすほど高割数になる
パチスロの出方をコントロールするアプローチは設定しかありません。
しかし現在のパチスロは総じて設定ごとの出玉率は高めであり、またATの仕様で設定に関係なく大きな差枚数を出してしまう機種ばかりです。
そうなると思考は「どうやって抑えよう?」となっていくものであり、その行きつく先は「どれが出るかはわからないので、ALL①での営業しかない」となります。
実際に5.5枚交換で利益率20.0%を目指そうと考えた場合、計算上ではALL①でしか営業は成り立たないことになります。
例) LモンキーターンV 設定①の出玉率97.9%、想定コイン単価3.1円
※出玉率とコイン単価から利益等を求める計算の詳細はこちらをご覧ください。
【パチスロ計数管理 基礎編(4)】損益分岐出玉率から利益を計算する
・出玉率1%変動コイン粗利
0.2円×(5.0÷5.5)≒0.182円
・損益分岐出玉率
{100円+(5.5枚-5.0枚)×3.1円}÷100円×100=101.55%
・利益となるパーセント
101.55%-97.9%=3.65%
・コイン粗利
0.182円×3.65≒0.66円
・利益率
0.66円÷3.1円×100≒21.3%
さて実際にALL①で毎日営業してみるとどうなっているでしょうか?
おそらくほとんどのお店、特に中小で厳しい稼働に直面しているお店ほどなぜか高割数になってしまっていることでしょう。
実際に私のところに来る相談のほぼすべてが、
・思うように利益が取れない
・取ろうと思えば思うほど取れない、稼働も当然伸びない(下がる)
・結局一時的なイベント頼みで不安定
という悩みを持っており、その解消を図りたくて相談に来られます。
結論から申し上げますと、
「ALL①で高割数になるのは必然である」
です。
「設定①を増やせば増やすほど高割数になる」
です。
■ (事例) ALL①営業を選択した結果

上記は私が普段つけているエクセル帳票なので馴染みがない方には見難いかもしれませんがお付き合いください。
・金額は千円単位
・稼働、売上、粗利、割数(利益率)について計画と実績を記載、併せて累計(進捗)を記載
このお店では、平日はある程度の設定を使い、休日営業ではしっかりと回収というサイクルを徹底していました。
さて25日(日)時点でのお話です。店舗の設定担当者より以下のように連絡がありました。
「24日(土)現在のパチスロ部門の粗利は計画比▲255千円で、最終週で頑張れば計画達成できそうです。なので、月曜日からの最終週はALL①で営業します。」
果たして結果はというと、ALL①で営業したはずの最終週、常に高割数が続き大きく計画比でマイナスとなってしまったのです。
しかも面白いことに、24日(土)~31日(土)の8日間はALL①なので設定内容は全く同じだったにもかかわらず土日の3回はしっかりと取れて平日の5日間は全く取れていないというように明確に結果が分かれました。
なぜ土日は取れて、平日は高割数になってしまったのでしょうか?
■ なぜ土日は取れて、平日は高割数になるのか
この要因を分析する上で重要なのが、
・コイン単価
・稼働格差
です。
① コイン単価
一般的に利益率は平日を低めとし週末は利益を求めるので高くなりますが、ほとんどのお店でコイン単価は「出しているはず」の平日のほうが高くなります。
これは、平日は客滞時間が短いので持ち玉遊技が少ないこと、逆に週末は長く遊技する方が増えるので持ち玉遊技が伸びることが要因です。
もちろん事例店舗でも通常はこの傾向の通りでした。
しかし最終週に関しては少し違っていました。
週単位の平日データは以下のとおりです。

最終週もそれまでより極端に稼働が悪かったわけではないですが、コイン単価が平日としては低い、つまり最終週については持ち玉遊技が通常よりも多かったことで平均稼働が創られていたと類推されます。実入客数は少なかった、ということです。
② 稼働の格差
持ち玉遊技が多くて平均稼働が維持されたことを裏付ける別のデータもあります。

平均稼働の3分の1を下回る稼働の台を低稼働台と定義し、その台数および低稼働台だけのIN枚数をグラフ化したものが上記です。最終週の平日(26日~)は低稼働台の台数がそれまでよりも増え(青ライン)、IN枚数が低下している(赤ライン)ことがわかります。
上記のグラフで言えることは、
・平均稼働自体はあるがそれは日報上の平均である
・個々の台では稼働のバラつきがあり、一部の台でIN枚数を稼いだ結果の平均IN枚数となっている
・基本的には出ればIN枚数が伸びるので出ている台だけが稼働していた
・出ていない台への期待感が薄いことで打ち込みが少なくなり、加重平均で出玉率が引き上げられた
ことを示しています。
私は常々「平均値に何の意味もない」とお伝えしています。平均IN枚数が高いまたは維持されていたとしてもその中身が重要なのです。設定値が何であろうと、出て、AT消化時間が長ければ稼働は伸びます。そのまま継続遊技が選択されても伸びます。
この場合当然「出ている」わけですから出玉率が上がり、その他の台の稼働が低ければ加重平均により全体の出玉率は上がります。
「IN10,000枚105%、2,000枚95%」のときの平均値は、
・IN枚数=(10,000枚+2,000枚)÷2=6,000枚
・出玉率=(セーフ合計÷アウト合計=12,400÷12,000)×100=103.3%
であり出玉率は単純平均の100%にはなりません。
しかし「IN7,000枚105%、5,000枚95%」ならば同じIN枚数6,000枚で出玉率は100.8%となります。
→ セーフ合計÷アウト合計=12,100÷12,000
事例店舗においては、
・コイン単価が低い
・低稼働台が増えている
という2点より、平均IN枚数はありますがその中身は稼働格差がついてしまっていて、一部の「出た台」で稼働を作っていました。これでは出るのは当然です。
どれだけ低設定であってもヒキの強い遊技客はいます。これを抑えることは不可能、回避はできません。
その時に出た台以外に期待感を持てるような用意=幅広く設定を使ってあることで打ち込みを増やして回収することを志向すべきなのです。
平日においてはどうしても客数が少なく格差が付きやすいので、その稼働格差を縮小させるべく設定をどんどん使わなければいけません。そして実際に平日においては設定をどんどん使う方が、割数が安定します。
ただし「どこに?」の部分は非常に重要です。この「どこに?」の考え方は以下のページをご覧ください。
【パチスロ】設定①の台数を50%以下まで減らして利益&稼働大幅増の実例
逆に週末(休日)においては客数が多くなるのでALL①で営業しても出た台以外がしっかりと稼働して利益が取れるのです。
改めて事例店舗の24日(土)~31日(土)の8日間、すべての日でALL①ですが平日が取れていないのと対照的に、3回の土日はキッチリと取れています。

結局、最終週はALL最低設定なのでできることは何もなく機械の出方に任せる営業になってしまいました。これはほとんどのお店が直面している「ALL①で取れない」と同じことをしていたことになるのです。
■ 志向すべきこと
平日の営業と休日の営業は明確にその質、内容が違うということをまず考えるべきです。
単に集客力が違う、休日の方が稼働が高いというだけでなく、その時の顧客の思考と営業展開が違うということを理解してお店のアプローチを変えるべきなのです。
多くのお店では「平日は低い利益率、休日は少し利益をいただく」営業を志向していると思います。
このこと自体はそれでいいのですが、単に「平日なので高割数になったからOK!」と考えるお店が多いことが問題です。
平日は出すのが目的ではなく、自店の設定が勝負になる内容、遊べる内容であることをわかってもらうことを目的とすべきであり、結果論的に出たとしてもそこに何の意味もないです。
平均データ、全店合計データに何の意味もありません。結果論です。
志向すべきは、お客様に自店への期待感をもってもらうこと。出すことではなく出そうな気にさせること。平日にALL①で営業してもこの目的は達成できません。
「平日は稼働重視、休日は粗利重視」、どのお店もこう言います。なのにしていることは真逆ではありませんか?
繰り返しになりますが「今の機械は勝手に出るからALL①でもOK」と思っている限り、どれだけ出ようが(高割数営業をしようが)稼働は絶対に向上しません。
平日は期待感を創ることを志向することで稼働は必ず伸びていきます。
今回の内容を詳しく述べている、こちらの記事も参考にしてください。






