毎週水曜日更新、「 コンサルティングの現場 より 」
このコラムは毎週水曜日に更新します。
2025年度スタート、4月も3週間めとなりました。
月別の数値で考えると4月は季節指数が高い月となるのですがそれはあくまで月間トータル。週単位で考えれば本当に上がってくるのは後半なのでまだまだ厳しいと感じているお店が多いと思います。
そしてその上がってくるのは年金支給後からのゴールデンウイーク期間。年に3回の特別期間、です。
今回はゴールデンウイーク前ということでこの期間の営業内容についてお伝えしたいと思います。
ゴールデンウィーク期間はお客様も「出さないよね?」と認識している期間です。仮にそのような時期に「出た」としてお客様はどのように思うかというと、「出さない時期だったけど、勝てた。」です。「お店は出す気がないが、自分のおかげで勝てた。」です。
そして出なかったときは「やっぱり出なかったか。」となり、「出さない時期に来た自分が悪い。」となります。
つまりこの時期は「出たのは自分のおかげ、出なかったのも自分のせい」となり、決してお店のおかげ(または、お店のせい)にはなりません。さて、どちらの結果の方がお店にとって良いかと言えば、これは「自分のせいで負けた」と思ってもらうほうでしょう。
「お店のおかげで勝てた、自分のせいで負けた」、こう思ってもらうサイクルを回すことで業績を上げることができます。
そしてこのサイクルの第一段階として最も効率が良いのがこのゴールデンウィーク期間です。「自分のせいで負けた」と思ってもらい、稼働が落ち込む5月後半に大型入替などを絡めて「出す」アピールをしてしっかりと出す営業をするのです。
「利益は儲けではない、(将来の)費用である」、これは経営学者ドラッカー博士の言葉です。
お客様に満足を提供するためには絶対に費用がかかります。逆に言えば、費用を捻出できるからお客様に満足を提供できるのです。費用を捻出するためには利益を上げなければいけないわけで、その利益を確保するのにこの期間だけは躊躇なく出来るのだから、しっかりと利益を上げてほしいです。
そして、後半には「出す意思」を明確に表明して、またしっかりと出すことで稼働の底上げを図ってください。このサイクルに入ることが、業績を上げる第一歩となります。