「夜と霧」を読んで

 夜と霧

私は今でこそ読書が趣味、と言える程度には本を読みます。ビジネス書、小説、自己啓発、新聞、ネット記事など幅広く文字を追います。人には視覚タイプと聴覚タイプがあるといわれ、私は前者になるでしょう。(なので映画やドラマなどを『観る』というのはあまり好きではないです。)

その素地は幼少期にあります。
私が幼少期を過ごした福井県では民放テレビ局が2局しかないことと、基本的にチャンネル権は祖父にあったのでテレビはほぼNHKしか見せてもらえなかったことで、テレビよりも本ばかり読んでいたという経験からです。

ただ、大学入学で名古屋に行ってからはめっきり本を読むことはなくなっていました。もっと楽しいことをいっぱい知ってしまったからですね。

さて社会人になり、上司から教育の一環として課題図書を何冊か読了するように指示をもらいます。その中の1冊に「7つの習慣」というものがありました。全世界的なベストセラーであり、ある程度のポジションの方なら一度時はその名を聞いたことがあるでしょうし、もちろん読まれた方も多いと思います。

私はこの内容に非常に感銘を受け、それから「7つの習慣」は今でも私のバイブル的書籍の一つとなっています。

その中で印象に残った一節のひとつに、「人間と動物との決定的な違いは『意思の存在』だ」というものがあります。「『褒められればうれしいし、叱られたら悲しい』という『刺激と反応』には、その間に人間だけが持つ『選択』がある」というもので、これを「選択の自由」と表現していました。要は「叱られたとしても、悔しい出来事があっても、それを『自己成長につながった』と喜んでもいい。喜ぶか悲しむか、人は刺激の結果を選ぶことができるのである」というものです。

7つの習慣」の中ではその一節の説明に、オーストリアの精神心理学者であるヴィクトル・E・フランクル博士の第二次世界大戦下におけるナチスの強制収容所収容の経験を記載していました。強制収容所での過酷な扱いにも自らの気持ち、精神の芯を失わないようにしていたこと、収容所では体躯が屈強な者でも簡単に死んでいくこと、逆にひ弱な者でも芯を持っているものは生き残ったというようなことから、「自己の信念の重要性」が述べられています。

私は7つの習慣のその一説から「選択の自由」という概念を学び、その後の人生に生かしてきました。とても感銘を受けた内容です。

さてそんな体験から20年以上が経過した最近、とある勉強会で「夜と霧」という書籍を紹介されました。それはナチスドイツ占領下におけるヨーロッパの強制収容所体験を綴った書籍で、著者はヴィクトル・E・フランクル博士とのこと。つまり「7つの習慣」で引用された文章の原著、です。

私は早速購入し、読みました。
そこには恐ろしいほどに淡々と著者自身の経験が書かれていました。
それはいわゆる有名な「アウシュビッツ」でのことではなく、もっと小さな、そして小さいからこそ起こっていたもっと過酷な現実です。

このようなことがたった80年前に実際に起こっていたということに、小説ではなく現実のことだったということに実感がわきません。しかし一気に読み進めてしまう魅力(という表現が適切かどうかはさておき)がありました。

私を含めて多くの人は新型コロナを端緒としたその後の社会情勢に翻弄されていると思っていることでしょう。「こんなことさえ起きなければ・・・」です。

しかし私はこの書籍を読んで、「まだ、自分の能動的行動で変えることができるだけ素晴らしい」と考えるようになりました。この書籍に記されている内容は自分の力では絶対に変えることのできない環境に置かれていた人のことであり、そんな中においても自らの意志のみで生き抜いた現実があり、それに比べれば今の自分の現実はなんと恵まれていることか、と思ったからです。

パチンコ業界を含むBtoCの業種は総じて厳しい環境です。そして私を含むその周辺業種も同様に厳しい環境にあります。だからと言ってその外部環境に流されてしまうのは間違っていないか、と。人間は「選択の自由」を持っているではないか、と。

嘆くことは簡単、動かないことも簡単。しかし行動を起こすことはとても難しい。

それでも動こうと思います。

動けること、現状を変えるために行動できること、それが人間に与えられた「特権」だと思います。

「夜と霧」ヴィクトル・エミール・フランクル


 

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