業界誌PiDEA WEB Vol.271「『抑える』という考えを捨てる」

『抑える』という考えを捨てる

Author:林 秀樹 Hideki Hayashi
1972年生まれ、福井県出身。名城大学卒。遊技機販売商社勤務を経てパチンコ店経営企業へ。
エリア総括部長・調整技術部長などを歴任したのち、株式会社エンタテインメントビジネス総合研究所入社。
2012年、40歳となったことを機に起業。細やかな機械整備技術と正確な計数管理力で、勘や経験に頼らない論理的なホール経営を提唱する。
計数管理とマーケティングに強みを持つ。お問い合わせはこちらから。


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この記事は2020年6月26日公開でPiDEA WEBに寄稿したものです。
 
皆さん、こんにちは。アミューズメントビジネスコンサルティング株式会社の林です。
 
いよいよ激動の6月も最終週です。そして7月は一年の中でも売上の期待できる月のひとつであり(季節指数が高い)、特に6月後半からの稼働の上昇で期待しているお店も多いと思置います。
 
しかし、この「売上がよい」という機会をうまく生かせるお店と生かせないお店があるのもまた事実です。
 
もちろん「機会を生かす」というのは「稼働上昇という機会による利益の確保」がうまくいくお店のことであり、今回はうまく生かせない=利益の確保がうまくいかないお店が、なぜそうなってしまうのかについて考えてみたいと思います。
 
まず「利益の確保」ができない場合の要因を考えてみると、
 
① 客数、稼働が計画よりも下回ることで、売上が足りない
② 遊技機を思うようにコントロールできない(暴れる)
 
の2つの要因が出てきます。このうち①は外部要因、②は内部要因です。外部要因はコントロールすることが難しいこと、及び今回の7月に関しては売上がまずまず伸ばせる可能性が高いことを考えれば今回の要因としては除外されます。すると今回は②の「遊技機コントロール」を考える必要があるとわかります。
 
結局「噴いてしまう」ことが要因となるのですが、多くのお店ではその捉え方と対処法を間違っています。
 
① 「パチンコとスロットは違う」という固定観念
② 「抑えるためにはどうすればいいか?」という思考
 
実は上記①と②は密接にリンクしており、これら2つの考えを排除することで対処法が見えてきます。
要は、「パチンコもスロットも原因は同じであり、それは“噴くこと”が問題なのではなく、それら以外の台に稼働がないことが問題」だということなのです。
 
現状の遊技機は「一撃」の出方が高い性能の機種が多く、そのためどれだけ抑えようとしても遊技客の“ヒキ”次第、つまり「どれが出るかはわからない、抑えようとしてもその通りにならない」のです。
 
ここで無理に抑えようとする行動(パチンコなら回転数を下げる、スロットなら設定を下げる)をすればするほど遊技客の離反を招き、結局「出た台だけに稼働があり、出た台もある程度出ると継続遊技する気持ちが持てないので止めてしまう」という悪循環に陥ります。
 
この悪循環を断ち切るにはどうするか、というと、「全体のメンテナンスでベースアップをすることで出そうな気持ちを持ってもらう」となります。
 
もちろん大きくアケて営業するという意味ではないです。「過剰なシメ営業が悪循環の元であり、自店の求める利益率や割数に合致した適正な回転数なり設定を使用する」ということです。
 
例え平均稼働が低くても、ある程度バラついた稼働になっていると営業結果は安定します。逆にそれなりに高い平均稼働のお店でも極端な稼働格差があるお店の営業は結果が安定しません。
 
7月度は今の流れならまずまずの売上が期待できる月です。過去と同じ失敗を繰り返さないためにも、「利益がうまく取れない」と悩んでいるお店は、一度「どうしても抑えなければ」という発想から離れて、「今と同じ稼働でいいからまんべんなく座ってもらうにはどうすればいいか」を考えてほしいと思います。

 
 
 
 

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