マーケティング塾(41):「マーケティング活動を設計する(4)」 

双方向型 コミュニティ
 双方向型 
この章ではデジタルエコノミー下で主なマーケティングマネジメントがどのように変わるかを、流通経路(チャネル)、販売促進、価格設定などに焦点を当てて述べていく。

前回は魅力的なウェブサイトの構築について確認した。魅力的なウェブサイトとは2つの要素、すなわち魅力的な「コンテクスト」と「コンテンツ」を併せ持つ必要がある。現在広く浸透しているウェブサイトは、そのすべてがこのようをも持っているのである。

今回はそのウェブサイトについて、活用方法を確認していこう。

■ 双方向型 コミュニティ

コミュニティ
「双方向型コミュニティ」ではどの立場であっても直接意見を交わすことができる。ということは、企業自らが双方向型コミュニティを設立し、そのハブとなる事で製品やサービスを口コミによって宣伝することができることは容易に想像がつくだろう。顧客がそのコミュニティに参画することはその企業のことをよく知ることになり、より一層のロイヤルティの高まりおよびコミュニケーションの発展が得られる。

○ 双方向型 コミュニティの種類

このコミュニティの種類は実に多種多様である。
・特定の年齢層を対象としたコミュニティ
・特定地域に焦点を合わせたコミュニティ
・産業別のコミュニティ
・機能別のコミュニティ
・テーマ別のコミュニティ
などがある。

大きくは上記のような分類が可能だが、コミュニティ自体に明確な定義があるものではないので、コミュニティは絶えずその姿を変えていく。大きな分類からそのサブ的なトピックに特化したコミュニティが派生するし、それが新しいアドレスを持ち完全に分離することもある。ある見方をするとコミュニティは「生き物」ともいえる。

コミュニティは変化するほど奥行きと広さを持ち、それが細分化して独立し、より魅力的で可能性に満ちたサイトになっていく。

○ 双方向型 コミュニティの構築

企業はコミュニティに参画するのではなく「構築する」ことで大きなメリットを享受できる。ここでいうコミュニティとは、企業サイト内に構築するのではなくオンライン上に独立した形で構築することに注意が必要だ。ここを間違ってはいけない。

オンラインコミュニティは、企業サイトにはない多くの利点を有している。ここでは参加メンバーは忌憚のない意見を出してくれる。メンバーの関心、趣味、ニーズなどに関する情報を蓄積しているので、この情報を基にしながらメンバーとコミュニケーションを図ることで、企業はメンバー=顧客のニーズに合った製品やサービスを提供できることになる。

そもそもコミュニティでは同じ趣味嗜好を持ったメンバーが集まるため、既存顧客や見込み顧客に適したメッセージを発信しやすい。

メンバーが商品について知ったり経験を共有したりする場を設けることによって、まだ商品を体験していないメンバーの不安を和らげ、購買意欲を高められる。

加えて最終消費者(顧客)との双方向コミュニケーションは「直接のリレーションシップ」となり、取引において中間業者の排除が可能となる。改めて言うまでもなくオンラインショップはその典型である。

オンラインコミュニティは営業窓口、顧客サポート、ロイヤルティ確立、中間業者の排除と、その効果は強力だ。

現状で多く見受けられるのは直販のオンラインショップの開設だけだが、今後は「コミュニティの構築」を積極的に進めなければいけない。

■ ネットワークハブ

ネットワークハブ
「ネットワークハブ」とは、特定の製品やサービスについて言及することが多く、その頻度が平均以上である人を指す。「オピニオンリーダー」、「リードユーザー」、「パワーユーザー」などとも呼ばれる。ネットワークハブは、必ずしも新製品をいち早く購入するわけではないが、他の人々の購買行動に多大な影響を及ぼす。

ネットワークのハブになる人は「コスモポリタン」的な性格は強いという。自分の周辺だけでなく様々な地域や分野の人々とつながろうとするのである。たとえばその人の得意分野がハイテク部門であっても他分野のネットワークハブとつながって、より多くの情報を得ようとするのである。

※「コスモポリタン」・・・国籍、民族にとらわれない「世界人、地球人」。世界主義者。

■ 口コミ

口コミ
口コミ、あるいは「バズ」は多くの業界にとって大きな意義がある。口コミをマーケティングに活かすためには、顧客が誰から製品やサービスについての知識を得ているかを、つまり誰がネットワークハブとしての役割を果たしているかを、探り出す必要がある。

加えて次の点も把握しておいてほしい。
・自社製品を推薦してくれている人々は、具体的にどのような言葉を用いているか?
・自社製品についての情報が広がるスピードは、他と比べてどの程度速い(または遅い)のか?
・口コミ効果を妨げるものがあるとすれば、それは何か?
・顧客の情報源はいくつあるか?その中で最も重要な情報源はどこか?
・そのネットワークでは、ほかにどんな情報が広まっているか?

口コミの重要度はもはやここで口うるさく言う必要はないかもしれない。しかし、その重要度を理解しつつも、いったいどのくらいの企業が「活用」しているだろうか?

最後に、口コミの重要度は製品の分野によって開きがあることも理解しておこう。顧客の意見が大きな影響力を持つ製品には、

・感情に訴えかけるもの(書籍、音楽、映画など)
・革新的な製品(ウォークマン、iPhoneなど)
・個人的な経験に深くかかわるモノ(自動車など)
・複雑で理解が難しいモノ(コンピュータ、ソフトウェアなど)
・比較的値はが張るモノ(家電製品など)
・人々の目に触れ易いモノ(アパレルなど)

従来的マーケティングでも重要とされた口コミ、これはインターネット時代でもその重要性は変わらない。むしろ時間的空間的、地理的条件を超越して広がり、且つ半永久的にサイバー空間に残ることになる「インターネットマーケティング」においては、重要度が増していると言えるだろう。

「双方向型コミュニティを構築し、その中のハブを見つけ、口コミを誘発する。」

この一連の流れを再度認識してほしい。

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ここまで4回にわたって「流通経路」を確認した。

次回からは双方向型販売促進のマネジメントについて確認していこう。

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